1961年(昭和36年)のゴールデン・ウィークに福島に行きました。ユニークな軌道線が目的でしたが、鉄道線にも一寸お目にかかりました。福島ー飯坂温泉、9.3km 、架線電圧DC750Vの鉄道線には当時の標準的なスタイルの電車が2−3両編成で走っていました。
1202 福島 1961-4-30
1201〜3は1955年(昭和30年)日車製、全面3枚窓、側面1D9D1、2段上昇、車長15.8mの当時の標準的なスタイルの電車ですが、扉が車端にある2扉で、車内保温と混雑が大都市に比べてそれほどでは、なかったのかもしれません。また、当時から鉄道線にも無人駅があり、乗務員が集札をしていたからかもしれません。これは福島交通の電車に共通しています。
1205 福島 1961-4-30
1204、5は1948年(昭和23年)に手塚製作所というあまり聞きなれないメーカーで作られました。多分、鉄道線初めての半鋼製電車で正面3枚窓、側面D11D、2段上昇窓、車長12.8mの小型でした。
1208 福島 1961-4-30
1208は1950年(昭和25年)、日車製、正面3枚窓、側面1D11D1、2段上昇窓、車長15.8mの電車です。
1210(推定) 福島 1961-4-30
1209,10、11は1208とほぼ同じ電車です。1209、10は1952年(昭和27年)宇都宮車両製、1211は1953年(昭和28年)日車製です。上の写真 の電車は正面にナンバーがありません。1211は別の写真でナンバーがありましたので、1210としましたが、1209かも知れません。
全部、電動車でした。1201は60HP(45kW)4台、1202、3は85HP(63.75kW)4台、このほかの電車は85HP(63.75kW)2台の搭載です。
現在、架線電圧はDC1500Vになり、元東急の7000系で運行されていますが、47年前の姿を一寸、ご覧頂きました。
参考文献
鉄道ピクトリアル 1963年7月号 通巻147 私鉄車両めぐり[58]福島交通
(2006-8-23)
(2016-9-29)タイトル更新