関東鉄道常総線(1974年)
1974年(昭和49年)のある春の日、当時4歳の長男を連れて、関東鉄道常総線を訪れました。その時、撮った写真を改めてみますと、自社発注の私鉄らしいスマートな気動車に交じり、他社から譲り受けた車も走っており、結構、面白いと思いました。
キハ500形 キハ502 水海道 1974−3
キハ500形は1959年製作の自社発注車。車長18m、2扉、両運、バス窓の国鉄キハ20当たりをベースにしたもののようです。
キハ610形 キハ611 水海道 1974−3
キハ610形は元国鉄キハ07形ですが、卵形の妻面がフラット、貫通扉付に改造されております。
キハ700形 キハ701 水海道 1974−3
キハ700形は1957年製作の自社発注車。ステップ付で、国鉄キハ17あたりのモデイファイのような感じです。 キハ4800形として登場した時は特急「しもだて」に使われました。左側に、訪問時最新のキハ900形キハ902が顔を見せております。この車は国鉄キハ35とほぼ同じものでした。
キハ703形 キハ703 水海道 1974−3
キハ703形は1955年製作の自社発注車。非貫通2枚前面窓。ステップが撤去され、3扉に改造されたとのこと。
キハ751形 キハ751 水海道 1974−3
キハ751形は元小田急キハ5000形。御殿場迄の準特急に活躍した車ですが、3扉化、ロングシート化されていました。キハ751は貫通扉の窓が小さくなっていました。
キハ751形 キハ752 1974−3
同じ、キハ751形でもキハ752は貫通扉の窓が大きく、往時のイメージが残っておりました。追加された扉は外吊りでやや違和感がありました。
キハ755形 キハ755 水海道 1974−3
キハ755形は元南海キハ5501形、キハ5505で、紀勢本線乗り入れ用気動車でした。キハ5505は踏切事故で廃車になったものを譲り受けたようです。入線の時、ロングシート化と両開き扉を2枚追加しました。両端の扉が狭いので、このようにしたのでしょう。
キハ800形 キハ802 1974−3
キハ800形 キハ803 水海道 1974−3
キハ800形 キハ805 1974−3
キハ800形は1961年に5両作られた自社発注車。車長20m、空気バネ台車を履いた当時の最新形でした。常総筑波鉄道と言えば、この車が目に浮かびました。
キハ813形 キハ813 水海道 1974−3
キハ813は元雄別鉄道キハ106です。国鉄の北海道向けキハ22とはぼ同じではないかと思われます。
キクハ1形 キクハ1 水海道 1974−3
キクハ1形は元小田急1600形の制御車クハ1650形です。
キクハ1形 キクハ2 水海道 1974−3
前面Hゴム窓になっていますが、1600形から外形は余り変わっていなかったようです。この車が先頭に立つと、電車の雰囲気がありました。
キハ62形 キハ62 水海道 1974−3
キハ62は1936年製の機械式ガソリンカーとして作られたもので、当時はもう営業には使っていなかったようです。
水海道車庫の全景です。ディーゼル機関車DD502も見えます。この年、貨物営業を廃止しており、出番は少なかったようです。
このような多種の車は運用面で問題があったようで、1987年ころから旧国鉄のキハ35等をたくさん譲り受け、この写真にある車は全て姿を消してしまったようです。
参考WebSite
ウィキペディアフリー百科事典「関東鉄道常総線」
(2012-1-22)