1963年(昭和38年)の東北鉄道めぐり旅行は仙北鉄道に別れを告げ、瀬峰から3つ目の石越で栗原電鉄を一瞥する為に降り立ちちました。

 栗原電鉄は栗駒山の麓を鉱山のある細倉を結んでいる鉄道でした。

 栗原電鉄のホームには前面2枚窓、ノーシル ノーヘッダーのスマートなM153、細倉行がいました。762mmゲージの仙北鉄道と異なり、1067mゲージのメジャーレイルウエーです。

M153 細倉行  石越  1963-4-28

 

ED203牽引貨物列車  石越ー荒町  1963-4-28

 栗原電鉄は1921年(大正10年)部分開通した762mmナローゲージの鉄道で、1942年(昭和17年)細倉鉱山まで全通したものです。1950年(昭和25年)9月に直流750Vで電化、1955年(昭和30年)9月に1067mmゲージに改軌と細倉鉱山と沿線の豊かな穀倉地帯の輸送需要に支えられ、発展してきました。

 石越ー細倉鉱山間、26.2km、旅客列車は一つ手前の細倉までで、16往復が設定されており、所要時間約40分でした。

車内補充券

乗車券

 若柳まで乗り、車庫を訪れました。

M15形 M151 若柳  1963-4-28                   M18形 M1 81 若柳  1963-4-28

            

               M15形 M15 3の製造銘板

 

  M15形はM151〜M153の3両ありました。改軌とともに1955年に新製した電車で、快適・安全・高性能 、かつ、軽量化構造を採用した地方鉄道としてはめずらしい最新設計のものとのことです。製造銘板に電気メーカー、台車メーカーが車両メーカーと並んで記載されているのは極めて珍しいことだと思いました。あるいは、何か新 しい駆動装置のフィールドテストの電車であったのかも知れません。

 M18形は西武鉄道の木造車モハ204を改軌時、譲受して、後に鋼体化改造したものです。西武所沢工場で改造したもので、西武電車に似たスタイルです。M181 、1両のみです。

 

ED20形、ED203 石越  1963-4-28                 ED35形、ED351 若柳 1963-4-28

 

 ED20形は1950年に電化した時、762mmゲージ用として三菱電機で作られたものを改軌にあたり、台車のみを改造した電気機関車です。車体は拡幅しなかったので、最大幅は台車軸箱間とのことです。ED201〜ED203の3両在籍していました。

 ED35形は西武で入れ替え用として使用されていた電気機関車を改軌にあたり譲受したもので、1948年3月に東芝で作られたものですが、車籍が無かったので、新車扱いとして導入されたようです。ED351、1両のみでした。

尚、電気機関車の形式は自重を表しており、ED20形は自重20トン、ED35形は自重35トンとのことです。

 

 栗原電鉄は1995年(平成7年)4月より、「くりはら田園鉄道」になり、運行経費の安い小型気動車で運行されているようですが、鉱山の廃坑により、貨物輸送が既に廃止され、廃線の危機にさらされているようです。

 訪れた昭和30年代はこの鉄道の最盛期であったようです。

 

参考文献

  鉄道ピクトリアル、1960年12月臨時増刊 号外 私鉄車両めぐり第1分冊 「栗原鉄道」

  鉄道ピクトリアル、1960年2月号 通巻103、私鉄電気機関車通観

 

(2005-12-5)
(2016-11-1)タイトル更新


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