都電16・29・38系統(1970年)
昭和42年(1967年)に銀座を走る都電が廃止されてから、度重なる廃止で都電の姿を見かけることも少なくなった昭和45年(1970年)12月初めに19系統を撮りに出かけました。都電の特徴の一つであった急坂を登る風景を留めておきたかったのです。
その様子はのページでご覧頂きたいと思いますが、当日、東大前で撮ってから、16系統の電車に乗り、余り、御馴染みで無かった、下町の都電の姿を見に行きました。
16系統を中心とした都電路線図(廃止系統も含む)
この図をクリックしますと廃止系統も含んだ都電の全路線図がご覧頂けます。
16系統は大塚駅から本郷三丁目、上野広小路、厩橋を経て、錦糸町駅前に達する系統でした。
16系統大塚駅行 8036 本郷三丁目 1970/12
本郷三丁目から16系統、錦糸町駅行に乗りました。
16系統錦糸町駅行 3176 厩橋 1970/12
16系統錦糸町駅行 7001 厩橋 1970/12
16系統錦糸町駅行 3195 厩橋 1970/12
16系統大塚駅行 3197 厩橋 1970/12
隅田川にかかる厩橋のトラスに都電は良く似合いました。
16系統大塚駅行 7083 錦糸町駅前 1970/12
16系統の錦糸町駅前停留所は駅の北側の四ツ目通りにありました。
29系統葛西橋行 1519 錦糸掘 1970/12
錦糸町駅南口にはたくさんの系統が集まっていました。国道14号線(京葉道路)と四ツ目通の交差点の左側 (亀戸寄り)には錦糸掘停留所がありました。29系統は須田町から岩本町、浅草橋を経て、国道14号上を錦糸掘、亀戸駅前と走り、葛西橋まで行きました。他の系統では見かけない1500形が走っていました。
38系統州崎行 6275 錦糸掘交差点 1970/12
38系統は錦糸町交差点の右側(浅草橋寄り)にある錦糸掘車庫前から亀戸駅、砂町経由、永代橋を渡り、日本橋まででした。上の写真の電車は途中、州崎どまりのようです。
38系統砂町錦糸堀行 7045 錦糸掘交差点 1970/12
38系統は方向膜には「砂町錦糸掘」ですが、終点は錦糸掘車庫前で、錦糸掘停留所を過ぎ、車庫前に向かいます。
38系統砂町日本橋行 1514 錦糸掘交差点 1970/12
この電車は国道14号線を亀戸まで、逆方向に走り、砂町、永代橋経由日本橋に向かいます。
四ツ目通りを行く7071 錦糸掘交差点 1970/12
この電車は錦糸町駅前始発の四ツ目通りを通る28系統か36系統の電車です。これらの系統の錦糸町駅前停留所は16系統の停留所とガードをはさみ、南側にありました。
29系統6156 錦糸掘ー亀戸駅前 1970/12
29系統葛西橋行1517 錦糸掘ー亀戸駅前 1970/12
冬の日は短く、電車が夕日に染まり始めました。
16系統は昭和46年(1971年)3月、29、38系統は昭和47年(1972年)11月に廃止になりました。荒川線を除き、 最後まで残った系統でした。
[2007-2-11]
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