国鉄木原線と小湊鉄道
1960年(昭和35年)
九十九里鉄道を撮り終えて、東金線、房総東線(現在の外房線)を乗り継いで、大原にやってきました。レールバスを導入したことで話題になった国鉄木原線と木原線の終点、上総中野で接続し、房総西線(現在の内房線)の五井に達する小湊鉄道が目的です。木原線と小湊鉄道で、房総半島を横断しています。この2線は現存していますが、木原線は第三セクター「いすみ鉄道」になり、小湊鉄道も走る車両は様変わりしました。40年前の房総 のローカル線を一寸ご覧下さい。
房総東線 準急「第3房総号」 大原
大原には、キハ07、キハ05と共にレールバス、キハ01がいました。
キハ07 117 大原
キハ04 23とキハ01 3レールバス 大原
レールバス,キハ01 4、キハ01 3 大原
キハ01は本当にバスのボディを流用しているのか?軽量小型です。
キハ01 4の顔
キハ01 4の車内 キハ01 4の運転台
車内を見るとバスの用品を多く使っている事が分かります。窓、天井、扉、運転室との仕切りなどはバスですね。駆動ミッションもバスと同じ様で、クラッチ、アクセルペダル、変速機レバーなどがあります。しかし、ブレーキはエアーブレーキです。
これに乗り、上総中野に向かいました。
キハ07とキハ01重連の列車
途中駅で交換した列車はキハ07とキハ01の重連です。高校生の下校時にはレールバスでは間に合わないようでした。大型トラックが小さな牽引車を牽いているようで、なんとも妙な感じではありました。
終着、上総中野に到着
ともあれ、キハ014は終着上総中野駅に着きました。ホームの反対側には、マルーン一色の小湊鉄道の気動車がいました。
これに乗換え、五井に向かいました。
キハ100とキハ41004 上総牛久
乗った気動車キハ100はオリジナルの車両ですが、運転台には関東私鉄特有のフードがあり、なんとなく東京の郊外電車のような雰囲気があります。対向列車はキハ41004で、 国鉄から払い下げの車のようです。
キハ6101+ワ? 海人有木
2つ窓のキハ6101が貨車をお供に走ってきました。これは旧青梅電鉄のモハ104、国鉄買収後、クハ6101になった車を気動車化したものです。
キハ6100 五井
余り、時間がないので、乗りとおして、終着、五井に着きました。ここに車両基地があります。先にすれ違った
キハ6101の同僚キハ6100がいました。 これも旧青梅電鉄モハ102、国鉄買収後クハ6100を気動車化したものです。顔はこの時、流行の2枚窓にしたのでしょうが、側面とはアンマッチングなものになりました。
キハ5800 五井
キハ5800は旧鉄道省モニ3009が三信鉄道(現在のJR飯田線の一部)デ301となり、国鉄買収後
クハ5800になった車を気動車化したものです。
キハ101 五井
キハ100の僚機です。
ハフ50 五井
小湊鉄道は付随車はあまり持っていませんでしたが、車庫に小型のハフ50がいました。
正に、木原線、小湊鉄道の通り抜けで、その間に、垣間見た車両をご覧頂きました。60余年前の雰囲気を感じていただければと思います。
1960年(昭和35年)12月11日のことでした。
(2004-6-18)
(2021-8-31)一部画像カラー化